12月2日、俳優・渡辺徹さんの突然すぎる訃報を受け、30年以上の付き合いがあったという的場浩司さんが「追悼」というタイトルで自身のブログを更新しました。
最高の先輩と慕う渡辺徹さんへの想いが、涙無しでは読めません…。
的場浩司さん、最高の先輩への想い
「追悼」
渡辺徹さんが御逝去されたと一報を受けた…
「…間違いですよね?」「…本当みたい…」先輩女優と電話で話し…二人で泣いた…
34年前…俺が初めて出演した連続ドラマで共演させて頂いたのが御縁…
右も左も分からない俺を…スタッフも共演者も敬遠していた…
あの現場で話しかけてくれたのは…徹さんだけだった…
真冬の樹海ロケ…ペラペラの衣装で朝から外で待機…夕方、俺の撮影が始まった…俺の台詞は一行…が、体が冷えきって舌が回らずに俺はNGを連発した…
多数のスタッフや共演者から冷たい視線を浴び嫌味を言われた…自分でも当然だと思う…
しかし徹さんは…「冷えたんだろ?気にすんなよ!」優しい笑顔だった…
当時、俺はメシを食う金もない…メシを食わない俺に気がついた徹さんは…休憩の度…「浩司!メシ行くぞ!」度々、食事を奢ってくれた…
「この豚カツ、メチャクチャうまいです!」「そうか!食いたいだけ食っていいぞ!」今でも会話を覚えてる…
食事中や空き時間に演技の話をたくさんしてくれた…その時は怖いくらいに真剣な表情だったっけ…
スタッフの暴言に怒る俺を…「浩司、いつか芝居で見返してやれ!」と…何度も諭してくれた…
「浩司!もうすぐ子供が生まれるんだ!」「マジっすか?!おめでとうございます!予定日は?」「3月28日前後!」「えっ?じゃあ、自分と同じ誕生日ですね!」「…それだけは絶対にイヤだ!」最高の笑顔だった…
御家族の話をされる徹さんは最高に幸せそうだった…
その後、芝居で御一緒させて頂く機会はなかったけど…会う度に…「浩司!元気か?」と、相変わらず笑顔で話しかけてくれた…
俺が手術をした際には「浩司、大丈夫か?芝居してて痛くないか?」と…心から心配し…舞台を観に来てくれた時には…「浩司、芝居うまくなったな!」と…満面の笑顔で褒めてくれた…
時に、俺が生意気な冗談を言っても…「浩司!お前な!」…そんな時も優しい笑顔だった…
御家族と芝居を心底愛している最高の先輩が逝っちまった…信じられない…信じたくない…
徹さんと出会ってなければ…今の俺はなかったかもしれない…
徹さんには…感謝しかない…
徹さん、心から御冥福を御祈りします…
でも…まだ信じられない…信じたくない…早すぎるよ…
的場浩司
徹さんと出会ってなければ…今の俺はなかったかもしれない…
的場さんにとって、渡辺徹さんがどれだけ大きな存在だったか…
最高の先輩を亡くした悲しみは本当に深かったことでしょう…
ご冥福お祈り申し上げます。